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黒い壁

久々に、学生時代の旧友と、都内で会うことになった。
はるばる福島から上京し、
東京駅で緑のラインの通勤電車に乗車。
上野駅で降りた。
中央改札口を出て少し歩くと、突如空気が変わった。
ビルに覆われていた空は広くなり
灰色の広々とした地面が現れた。

ふと、周りを見渡す。
小学生くらいだろうか。
一人の少女がいる。

少女は、黒い壁に両手をあてて
白い巻き雲を見上げている。
僕に気がつくと、少女は僕と反対方向を向いて歩き出した。
やがて、薄くなり、消えた。
僕はすぐさま少女の立っていた位置へ移動し、
黒い壁に両手をあてて
白い巻き雲を見上げる。

・・・なんのこっちゃ・・・

少したつと、女性の視線に気がつく。
僕はすぐさま黒い壁から手を離し、
女性と反対方向に向かって歩き出す。
少し歩いたところで、
壁を振り返る。
格好から察するにOLだろうか?一人の女性が黒い壁に両手をつき白いまき雲を見上げている。

僕は進行方向に向き直り、
再び歩き出す。

気が付くと、
周囲の風景はビル街に戻っていた。
待ち合わせ時間までにはまだ余裕がある。
手を見ると、薄く黒い色がついている。
幻覚ではなかったのだろうか。
だとしたらなんだったのだろうか。

待ち合わせ場所に、僕は5分前に到着した。
途中で拾った号外新聞を、特に脈絡もなく眺める
-----「上野駅構内で無差別殺人」-----
そんな事がいつのまに。
半信半疑で読み進めていく

刺されたのはは8名で、その内3名が死亡。一人は、小学四年生の内川加奈子ちゃん、もう一人は、OLの三河小百合さん、もう一人は・・・





作:土間 
作成日:2009/03/26



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